好条件の場所を次々に抑えていく

にしても、部屋探しというものは分からぬ。「随分、今更ね」かれこれ数十年、良き場所を巡り転々と移る。

「そこまで?じゃ、貴方いまどこに、お住まいで?」無論、仮の場所は確保済み。けどいつも期限存在し、僅か一年足らずで去っちゃう。

「というと、もしや?」定期借款契約っつー言葉、聞き覚えあろう?「嗚呼・・・貴方が伝説の」

「はい。ご本人、当然ご存じなかろう。我々不動産会社は、沢山見ております。けれど、定期借款契約・・・、期限が短い為に中々借り手つかず、毎度苦労苦労。

が、早く入れねば赤字の一途。無論、我々は仲介するだけで、黒字にゃならずも、赤字になりませぬが」それより伝説は?

「プロ等と密かに呼び慕う存在、それが貴方」何故?俺、頻繁にただ取り組むだけ。

「最早常連。その上、好条件の場所を次々に抑えていく観察眼、早き決断力。これを褒めず、何を褒めろ?」うむ・・・知らなかった、変な話ね。